カジューのインド徒然草

インド(ニューデリー在住)。旅行記を中心にインド生活を綴る。ヒンディー語も勉強中。20代中盤のインド大好き若手駐在員の徒然なる日常を書き記します。

第6回インド旅行記 ジョードプル(Jodhpur)

ジャイプルからジョードプルに到着し、2泊して、3日目の早朝のフライトでデリーに戻るようなスケジュール。ジョードプルにはアクシェイの友人であるマニッシュという方が住んでおり、アクシェイからも是非マニッシュに会えとのこと。彼には観光の合間で(2日目の夜)会うことになった。

 

到着

空港到着後、まずは予約していたKankariya Heritageというホテルに到着。次回以降もここに宿泊しよう、友人にもここを勧めようと思うほど良かった。部屋の感じや従業員の質も勿論、ルーフトップから見えるメヘランガール城がそれはそれは見事だった。

メヘランガール城(Mehrangarh Fort)

ホテルのKankariya Heritageからお目当てのメヘランガール城までは徒歩15分程度。街歩きも兼ねて歩いて向かうことにした。ジャイプルはピンクシティと呼ばれているのに対し、ジョードプルブルーシティと呼ばれている。街の建造物が青色に統一されているからだ。

街を歩くと青い建物が目立つ。

美しい青で塗られた壁



青に統一された街は、本当に綺麗だった。遠くから見ても近くから見ても、また違った顔を見せてくれる。ジョードプルの街の人はとてもやさしく、私が拙いヒンディー語で話しかけると、とても笑顔で返事をしてくれる。日本から来たと言うと、是非楽しんでいってくれ、と言ってくれる。

メヘランガール城外観

近くで見ても大きさに驚かされる

 

中に入ると、これまた大きさに驚かされる。これ迄世界のいろいろなお城を見てきたが、このメヘランガール城ほど大きさに圧倒されるところは無かった。それでいて、壁に施された装飾はとても繊細で、なんとも美しく壮大で雄大で荘厳な城であった。

内部も見どころ満載

但し、このメヘランガール城はインドの中でも有数の観光地であり、また入場料がかからない為、良い方は悪いが、上から下まで色々な人がいる。城内の人々(特に若者)の民度の低さにはまあがっかりした。通りすがりにチンチャンチョンと声を掛けられ、馬鹿にするかのようにチーニーチーニー(中国人)と何度も言われ、何度も掴み合いの喧嘩になりかけた。メヘランガール城の奥では、男女分かれて見学するスポットがあり、そこで一旦彼女と別れたのだが、その後はもう最悪だった。

この列には男性しかいない。民度は最悪だった。



 

自分の前後はインド人の若者集団で、本当にくだらないと思うのだが、私に向かって色んな事を言って見てクスクスわらったり、リュックを引っ張ってみたり。流石にむかついて、首元を掴んで激怒してまくし立てたが、向こうは集団なので、掴まれた方も友達にダサいところは見せられないし、逆に強がって反応してくる。みたいなことがずっと続いていて正直地獄だった。そして、男女分かれて向かった先は城内の先にあるお祈りの場所みたいなところで、正直絶景の眺めを期待していた自分にとっては期待外れであった。

 

(時計台)

ワンピースを確りと呼んだことが無いので分からないのだが、ジョードプルアラベスク編のモデルになった場所らしい。前述のメヘランガール城と、もう1つこの時計台が漫画に登場するらしい。

街の中心にそびえる時計台

漫画を読んだ読んでない関係なしに、時計台自体はとてもかっこよくて趣のあり、素敵な場所だった。周りにはマーケットが広がっていたが、特段客引きを頑張っている様子もなし。前にYoutubeで、この近くでオムレツが有名な店があるということは知っていたのだが、結局行かなかった。お金を払えば時計台の上に上る事もでき、折角来たのであれば上っておいて損はないと思う。

時計台からの景色。周りにはマーケットが広がる。

時計台からメヘランガール城を眺める。

さらに上に行くと、時計を管理している老人がおり、時計の仕組みであったりを説明してくれるのだが、勝手に説明しておいてチップを要求してくるのもまあインド的。我々日本人からすると、なんか気に食わないというか腑に落ちない感があるが、最近は海外の旅はこういうもんだと思うようにしている。そもそも時計の説明が行われる前、老人に「お前らは日本人か」と聞かれ、「そうだ」と答えると、「日本人は大好きだ。中国はダメだ。お前らは日本人だから特別にここまで見せてやるし写真も撮っていいぞ。」と言われたのだが、それで我々が喜ぶと思っているのだろうか。正直出身国で何かを差別するのは胸糞悪いし、そういわれると「私たちは中国人なので、やっぱ説明もいりません。」と言いたくなってしまう。その時は言わなかったが。ちょっと前に「中国人お断り」の看板を立てて炎上していた日本のお店が有ったが、そういう奴は世界中どこにでもいるのだろう。自分の周りでそういうのを見聞きした時に、しっかりと「それは間違っている」と言えるようになりたいと強く思う。

実際に今も昔と変わらない方法で動かされていた。

 

脱線したが、時計台のあとは近くにあったカフェに。とても落ち着いており雰囲気も良かったのだが、客は私たちと、途中できたロシア人女性だけだった。よしお会計しようと思うと、店主の姿が見当たらない。30分くらい待ってもこないので、お金を置いて帰ろうかと思ったその矢先に店主が帰ってきた。これ、全然無銭飲食出来るだろ、と思いつつも信頼されているんだろうな笑。とポジティブに自分たちを捉えることにした。

 

夕食

カフェから出てホテルに戻ろうかと思ったところ、おいしそうなレストランの看板を発見。しかも、ルーフトップでメヘランガール城や時計台を眺めながら食事できそうなので、ここに決めて入って見ることにした(Indique Restaurantという名前)。するとその選択は大正解で、ちょうど日も落ちてメヘランガール城が美しくライトアップされ、城下のブルーシティも美しく青く光っているのを眺めながらおいしい食事をとることが出来た。この眺めは、これ迄インドを旅してきた中でもかなり美しく印象に残っている。私は友人がインドに旅行に来る際、もしジャイプルに行こうとしていたら、必ずジョードプルを進めるようにしている。それ程素晴らしい体験であった。

時計台を眺めながら夕食

 

メヘランガール城と、青く光るブルーシティ



 

その後ホテルに戻って、ホテルのルーフトップでお茶をした。3人組の音楽集団が演奏しながら歌を歌ってくれるのだが、一番前に座っていたということも有り間奏の時間に毎回目が合って気まずい。

 

Jaswant Thada

次の日の朝、Jaswant Thada(ジャスワント・タダ)に向かった。ホテルからはやや距離が有ったが、新しい景色を発見する為にも歩いて向かうことにした。実際、道中から見えるメヘランガール城は、また違った顔を見せてくれて、とてもよかった。内部は大理石で飾られた建造物が多く有り、とても美しかった。観光客も比較的少なく、入場料が必須であるので観光客の民度も高かった為、特に不便なく刊行することが出来た。

道中から見えたメヘランガール城。また違った雄大さを感じられる。

Jaswant Thada

内部の庭園

内部の庭園





Mandore庭園

ジョードプル中心地からはやや離れているが、時間が有ったのでヒンドゥー教寺院を見ることができるMandore(マンドール)庭園へ。彼女はまだヒンドゥー教の寺院を見たことが無かった為、感動している様子だった。個人的にはウダイプルのEkling Ji Templeやこれまで見てきた寺院の方が凄みを感じたが、やはりヒンドゥー教寺院の細かい造形は何度見ても美しい。

庭園内の寺院(一部)

 

寺院内部



 

マニッシュさん宅

その日の夕方、マニッシュさんのお宅にお邪魔することになった。まず家に着いて挨拶すると、車に乗せて家の近くの場所を案内してくれた。そのなかでも、名前は失念してしまったのだが、大きな公園に連れてってもらい、中を散歩した。お宅には奥さんと息子さんがおり、夕食をご一緒した。夕食の前に、appetizer的に野菜や軽食を出してくれるのだが、正直これだけでおなか一杯になってしまうくらい。その中で、緑色の皮をむいて食べる謎のフルーツなのか野菜なのかも分からないものを一杯振る舞ってくれたのだが、正直我々のお口には合わず。ただなかなか言い出せず、結構な数を頂いた。

夕食のメインでは勿論カレーと、揚げパンのようなプーリーをふるまってくれて、これがとてもとても美味しかった。プーリーは食べても食べても追加されていき、正直おなかが爆発するかと思った。帰り際に、私は香水を、彼女は頭にかぶるような布を頂いた。インドでは、家族同士で仲良くなると、本当に心の底からホスピタリティ溢れるおもてなしをしてくれるのだが、それをまた感じることが出来た。夜、またホテルに戻った。

マニッシュさん宅での夕食。左下の黄色いパンはMissi Rotiというラージャスターンの名産。

 

最終日朝

7時ごろにジョードプルの空港に到着。デリーに戻る。ジャイプルから始まった誕生日旅行、とても良い経験になった。色々な景色を見て体験できたのは勿論、マニッシュさん家族の暖かさに触れて、とても良い気持ちで旅を終えることが出来た。

 

備忘録
  1. 親しくなったインド人は心の底からホスピタリティを尽くしてもてなしてくれる。そして、その人を自分がもてなすときはまた心の底からもてなそうという気にさせてくれる。これはインドの素晴らしい点だと思う。
  2. 人種差別について。特に子供たちの間で悪気の無い人種差別も有るのだろうが、気分の良いものではない。勿論これからも自分がされた時は立ち向かっていくし、時には悪意に悪意で返さないとやってられないときも有る。それはもうしょうがない。但し、自分の周りで、悪意を持って人種差別を行っている人(たとえ無知に起因するものであっても)に就いては、毅然として注意声掛けを行っていくべきであると強く思う。

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