カジューのインド徒然草

インド(ニューデリー在住)。旅行記を中心にインド生活を綴る。ヒンディー語も勉強中。20代中盤のインド大好き若手駐在員の徒然なる日常を書き記します。

デリー到着

2023年7月30日の朝に羽田空港を出発し、その夕方にはニューデリー空港に到着した。空港を降りると新興国特有のにおいがする。この匂いは今では一切感じなくなってしまった。でも、今でもたまにかなり田舎に行くと、初めてインドに来たころを思い出すように、この特有のにおいが鼻をつく。インドネシアでも、アフリカでも嗅いだことのないこのインド独特のにおい、これが私は大好きだ。

 

さあ到着だ

インドに来てから、やることは色々ある。語学研修生の生活セットアップに関して会社は基本的に手助けをしてくれない。家も自分でイチから探すし、銀行口座の開設や学校の入学手続きなどの重いものから携帯の購入等の軽めのものまで、全て自分でやらなければならない(そのくせいちいち報告と承認を求めてくるのが本当にうっとうしい)。過去の語学研修生は、この点でいつもまあ大変な目に合っていた。それもそのはず、海外で一人投げ出されて生活のセットアップをすることって、本当に大変だ。しかもそれを、インドで。海外在住経験者なら必ず納得して頂けることかと思うし、インド経験者は首を大きく縦に振っていると思う。

 

しかし私は恵まれていた。日本でトレーディング(貿易)の仕事をしていた際には、様々なトレーダーと呼ばれる人とつながりを持って仕事をする。まさに前回ブログで書いたインドネシア出張の際に出会ったAkshay(アクシェイ)というインド人トレーダーがいた。彼はインド出身で、現在はシンガポールのとあるトレーディング会社で働いている。彼とはインドネシアで出会って以来様々なビジネスを通じて仲良くなった。そしてインド渡航前から色々、インドに関する話やアドバイスを聞いていた。(その中の一つが、「デリーには絶対に住むな。汚染がひどく人も失礼で、人の住む場所では無い。絶対に南インドにしろ。」というものがあった。実際には派遣地域は会社が決定する為、私の修学地域は否応なくニューデリーに決まったのだが。。。)そして彼は驚くことに、「お前がインドに行く時、俺もシンガポールからインドに向かう。お前ひとりでインドの生活を始めるのは不安だろう。俺がついて行く。」と言った。なんと優しいのだろうか。ここに、インド人の特徴である”仲間と判断した人には心の限りおもてなしを尽くし、困っている場合には何とかして助ける”という精神が表れていると思う。

 

さて、7月30日の夕方に羽田空港に到着すると、ゲートにはアクシェイがいた。実際には、インドで使えるSIMを持っておらず、飛行機が2時間近く遅延した為アクシェイは気が気でなかったようで、ゲートでの集合場所も決めていなかったので出会うまでにも30分近くかかったのだが。

 

到着後トラブル多発

デリー到着後、エアロシティのIBISホテルに泊まり、その日に早速携帯を購入。その足で学校に向かい入学手続きを完了しようとしたところ、書類不備を指摘される。銀行口座開設に行っても、先ずは学校の入学手続きを完了させよと言われる。この一連の書類手続きに関して、もし私が日本にいた頃のように馬鹿真面目に要求された書類を正式に揃えようとしたら、諸々の完了までに数か月はかかったであろう。然し私には、幸運にもインドを知り尽くしたアクシェイがついている。まあ想像もしていなかった方法で、サクサクと状況を切り抜けていく。全てをここには書ききれないが、例えばエクセルでの書類”作成”、「その書類は大使館に回収されてしまった」などの口八丁、などなど。これを通じて、私はインドで働くうえで以下のことを認識しておく必要があると強く感じた。

  1. インド人の出す書類の正当性は信用ならない(Due Diligenceの重要性)。
  2. インドで円滑に物事を進めるにはインドなりのやり方がある。
  3. しかし、心の底まで”インド流”に浸かってはならない。

 

到着初週から色々な事を学ばせてくれる国、インドであった。

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