カジューのインド徒然草

インド(ニューデリー在住)。旅行記を中心にインド生活を綴る。ヒンディー語も勉強中。20代中盤のインド大好き若手駐在員の徒然なる日常を書き記します。

第4回インド旅行記 アグラ(Agra)

アグラ(Agra)はバラナシと同じMP州に位置し、デリーからは僅か(?)2~300km程度南に位置する都市。世界的な観光地であるタージマハルが有る所です。タージマハルはムガル帝国皇帝であるシャージャハーンが妃のムムターズマハルのお墓として建てた総大理石の墓標であり、20年以上の歳月をかけて作られた。タージマハルを設計したものは、これ以上美しいものを作らないように、と皇帝から腕を切り落とされたとか。。。説明も不要なほどこの有名なタージマハルを見に、1泊2日でアグラに行ってきました。個人的には、タージマハルを見るだけであれば日帰りで全然十分だと思います。

 

出発

彼女がビザの切り替えを完了して10月中旬に無事インドに来た。仕事はもうすぐに始まってしまうので、それまでにずっと行きたかったタージマハルに行こうという話になり、アグラに向かった。行程としては、夕方の内にアグラに到着し、時間が有ればアグラの街並みなんかを見て、ホテルで就寝。未だ人の少ない朝イチにタージを見て回ってしまおうという行程だった。往路復路ともに電車でいくはずだったのだが、直前に予約ミスを見ていたことに気づく。ただもうすでにホテルも取っていたし、いく気マンマンだったので、Uberを使っていく事に決めた。金額は覚えていないが、電車(1Aクラス)の値段と比較してかなり高いという程でもない。Googlemap曰く3時間で到着するとのことだったが、途中の給油でとんでもなく並んだり、高速料金の支払いでもめたりとなんやかんやあって、5時間ちょいで到着。ちなみに途中で立ち寄ったサービスエリア的なところは、去年(2022年9月)にタージマハルに行った際に立ち寄ったところと同じところだった。なんかこのような風景記憶が自分はかなり発達しているんじゃないかなと思うことがある。笑

到着したホテルは、マリオット系列のホテルだった。正直良く見ずに、タージマハルからの近さとある程度高級そうなホテルということだけで選んでいたのでやや驚いた。入口からまあ豪華で、スタッフの対応もきちんとしすぎているくらいだ。彼女が、一人でサリーを着れないので明日の朝5時に来てくださいとお願いした時も、嫌な顔一つせず対応してくれた。やっぱり、インドとはいえある程度いいホテルに泊まると気持ちよく過ごせますね。

ホテル外観

 

夜ご飯は折角だから外で食べようということになり、探しても良く分からなかったので、ホテルからそう遠くない位置にあったモールに向かった。モールに到着すると、結構アグレッシブな野良犬はいるわ、現地のヤンキーチックな若者はいるわ、モールには殆ど店は入っておらず寂れに寂れているわで大分怖かった。デリーでは感じたこと無い治安の悪さを感じ、退散。隣にマックが有ったので、マックに入ることにした。マックでバターチキンバーガーとやらを食す。なかなかうまい。

バターチキンバーガー

 

早朝、タージマハル到着

朝5時前に起き、準備開始。確かに前回来たときは昼過ぎに就いたが、昼以降に行くと人は多いわ暑いわで、ゆっくりタージマハルを鑑賞できる状況にならないので、朝早く行くというのは良いと思う。昨日お願いしていた通り、朝早くインド人スタッフがサリーの着付けを手伝ってくれることになっていたのだが、時間になっても来ない。10分くらい待っても音沙汰が無いので、電話してみる。10分後に行く、と言われる。20分待っても来ない。電話すると10分後に行く、と言われる。これをもう一ターンくらい繰り返してやっと来た。まあ、来てくれるだけで有難いので特に文句は無いのだが、このような状況になるたびにインド的だな。と毎回思う。タージマハルまではホテルからオートで10分くらいなので、Uberでオートを呼んで向かう。E-ticketをUPIで支払って、いざタージへ!

チケットを買える場所からタージの入り口までは、通常10人くらいの乗り合いの電動リキシャで行く。お金を払う必要はない(観光客には運転手が御金をせびってくることがあるが、払う必要は一切ない)。出発までの間席に座っていると、横から何人ものガイドが客引きにやってくる、覚えたての拙いヒンディー語で、ガイドが不要である旨を何度も伝えるのだが、しつこく粘ってくる。既に10人ちかく座っているのだが、ずっと数人のガイドが私だけに話しかけてくる。いらんっていってるのに。何はともあれ、タージの入り口に到着して、荷物検査を通過し、いざタージとご対面。の前に、道中で右手の壁からちらっとタージが見えちゃうんですよね。ちらっと見えるだけでも圧倒されるこの感覚はなんなんだろう。すごいです。

この道で右を見ると、ひょこっとタージが見えちゃいます



正面の門をくぐるとタージマハルが見えるんだけど、その門から抜けて見えるタージマハルが好き。非現実感というか、自分の脳が、これが現実であることを拒否するかのように、何か二次元の絵のように見える。

正面の門から抜けで見えるタージ。現実とは思えない。



 

タージマハルの美しさは、写真でも言葉でも表せられないと思う。どんな人も死ぬまでに一回は見ておいて損はないと思う。タージマハルみたいな、死ぬまでに見てみたいものリストも作っておいた方が良いな、とも思う。ぱっと思うのはエジプトのピラミッド、中国の万里の長城、とか。でかいものが好きなんだな。

早朝にもかかわらず結構な人。天気が良くて良かった。

斜めから。

 

タージマハルの裏にはヤムナー川が流れている。周りには高い建物も無いので、誇張でも無くどこまでも川が続いているような感覚が味わえ、インドの悠久の大地を感じられる。いつか、川をボートで下りながらゆっくりとタージマハルを見るような旅もしてみたい。

タージマハルの裏を流れるヤムナー川


自分は日本でもインドでも、他の国でも旅行するときはいつも川・湖・海みたいな水を感じられるところが好き。果ては、ダムみたいな人工的なものですら、理由は分からないけどなんか好き。

 

アジア人が珍しいのか、私たちのクルタ&サリー姿が妙に似合っているのか(?)分からないが、よく声を掛けられる。「写真撮ってくれ」というのは、大体断るようにしている。何故なら、その写真が今後どうやって使われるか知りようがないから。よく現地でインド人と知り合いになると、「俺は東京にgirlfriendがいるんだ。これが写真だ。」と言って写真を見せて信頼させようとするのだが、これお前どう考えても観光客に頼んで取ってもらったやつだろ。と言うのばかり。チャット見せてよとかいうと、「今はちょっと」とかなんとか言ってごまかす。最近は本当に期限が良くて、話が弾んで親しくなった後に、とかは撮るけどもほとんどは無視。か、500ルピー払えとか言って追い返す。ただの善意でとって、その写真を悪用されたらたまったもんじゃないのでね。

タージの中でもそんな声かけは山のようにあった。その時も、「写真とってあげようか?」と声を掛けられ、いつもの通りぶっきらぼうに断ったら、「お金はいらない、ただ君たちが素敵なだけなので取らせてほしいだけだ。」と言われて、ちょっと申し訳ないような気持ちになり、ずっとぶっきらぼうに断り続けるのも考え物だなとちょっと思ったけど、オオカミ少年的な感じ(?)で、他のインド人の振る舞いが善良なインド人の印象も悪くしていると考えると、しょうがないなと言う感じ。ちゃんと自分の国全体で教育水準を上げていく努力をしよう、としか今は思えない。

 

ランチ

タージの観光は昼までに終えて、ランチを食べに向かった。地球の歩き方に書いてあるMaya Restaurantに行った。タンドリーチキンとバターチキンを食べて、これはかなりおいしかった。店主の方は単語程度なら日本語も知っている方で、私がヒンディー語を話せることを知るととても笑顔になって色々話してくれた。言語を学ぶことの大事なことの一つに、周りの人を笑顔に出来ることがあると思う。特にヒンディー語のような、外国の話者が少ない言語では。店の中には、私たち以外にも日本人と思われる方が一人いらっしゃったが、声はかけられなかった。インドで、日本人観光客っぽい方を見つけてもなかなか声をかけられない。。。

Maya Restaurant内観

タンドリーチキン。とても美味しかったです。




 

カフェでゆっくり

前回の訪問でアグラ城が微妙だったことは知っているし、ちょっと二人の体調もそこまで芳しくなかったので、帰りの電車迄の時間をカフェで潰すことにした。近くにコスタコーヒーとスターバックスが有ったので、カフェをはしご。まあやっぱりスタバはいいですよね。アグラも街中はなかなかに喧騒がすごいので、無条件で落ち着けるスターバックスのようなカフェは重宝する。3階建てくらいの高さだったので、もしかしたらタージを眺めながらお茶できるかも?と淡い期待を持っていたが、そんなことはなかった。

 

帰宅

その日のうちに電車でデリーに帰るので、ひとまずAgra Cantt駅へ向かった。ネットで予約した電車はなんとまだWL(waiting list)だったので焦ったが、出発1時間前になんとかconfirmationの連絡を受領。新しいチケットを買うかどうかも迷ったし、新しく買うにしても色々面倒なことがあったが、なんとか一等車でデリー迄帰ることは出来るということが確定した。

Agra Cantt駅で時間をつぶそうと、駅構内にある小さなカフェ兼レストランに入ると、なんとそこには、ヒンディー語研修生の先輩で、今はデリー本社で働いている方にばったり遭遇!日本からきた友人といっしょにタージを見に来たのだとか、なんという偶然。

先輩の方が1時間ほど早い電車で合ったのでお見送りをして、自分たちの電車を待っていたのだが、待てど暮らせど電車はこない。焦りながら周りの人に聞きつつ、電車を探し続けた。結局、なんのアナウンスも無く隣のプラットフォームにやってきた。インドの電車は長いので、自分の乗る郷社がどこかもよくわからない。端っこ迄来ても無くて、もう一回端っこ迄戻る。みたいなことを何度か繰り返してやっと乗車。

やっとの思いで乗車したのだが、なんとエアコンが作動しない。当時10月中旬で、暑さは既に和らいでいたとはいえ、灼熱の中で焼かれるような暑さで、汗がダラダラと出てきた。それでもA/Cが作動しないまま電車は発車。結局30分後くらいに急にエアコンが作動し始めて、やっと生き返るような気持ちでエアコンの有難さを感じた。というか。下の方のエアコンなし車両は本当に地獄だろうなと思った。本来なら3時間で着くところ、遅延に次ぐ遅延により、結局5時間30分かけてやっとニューデリーに到着。なんとなく駅からコンノート付近まで散歩して、Uberを呼んで帰宅。

電車内。最初の30分は灼熱でした。



備忘録
  1. タージマハルは朝いくべし!暑さもそれほど厳しくないし、やはり人は少なめ。
  2. 電車はWL(waiting list)では無く、確りと空きの有るもの(Available)を取る。これはインド旅行者にとって当然の知識ではあるが、この時は知らなかったのです。。。
  3. タージマハルの様な、国を代表する名所や、死ぬまでに見てみたい絶景をリスト化しておく。時間と体力のあるうちに、色々と世界を見ておきたいと感じた。

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